令和3年度税制改正で中小企業設備投資税制等を見直し

 令和3年度税制改正では、新型コロナの影響で減少に転じている中小企業の設備投資を後押しし生産性の向上等を図るため、各種見直しが行われます。

◆中小企業経営強化税制
 中小企業経営強化税制は、中小企業者等が、中小企業等経営強化法の認定を受けた計画に基づき、特定経営力向上設備等を取得した場合に即時償却又は10%(資本金3,000万円超の中小企業者等は7%)の税額控除を認める特例制度です。
 適用対象となる設備として、生産性向上設備、収益力強化設備、デジタル化設備の他に、「経営資源集約化設備」が新たに追加されます。この経営資源集約化設備とは、中小企業のM&Aを高めることに資する「修正ROA又は有形固定資産回転率が一定以上上昇する」経営力向上計画(経営資源集約化措置が記載されたもの)を実施するために必要不可欠な設備のことです。

◆中小企業投資促進税制
 中小企業投資促進税制は、中小企業者等が、機械装置等の対象設備を取得等した場合に、取得価額の30%の特別償却又は7%の税額控除(資本金3,000万円以下の中小企業者等に限る)が選択適用できる特例制度です。
 令和3年度改正により廃止される「商業・サービス業・農林水産業活性化税制」の対象業種を取り込む形で、不動産業、物品賃貸業、料亭・バー・キャバレー・ナイトクラブその他これらに類する事業、商店街振興組合が、適用対象に新たに追加されます。
 対象設備に関しては、一定の電子計算機・デジタル複合機・試験または測定機器の器具及び備品も適用対象外となります。

 適用期限は、それぞれ令和5年3月31日までです。