賃上げ促進税制の上乗せ要件 くるみん4,579件・えるぼし2,845件認定
 令和6年度税制改正で制度拡充が行われた賃上げ促進税制では、各企業規模で女性活躍や子育てとの両立支援に積極的な企業に対して税額控除率の上乗せ措置が創設されましたが、認定要件である「くるみん」「えるぼし」の認定件数は、今年6月末現在(企業公表ベース)でくるみんは4,579件、えるぼしは2,845件が厚生労働省から認定を受けています。
 賃上げ促進税制における税額控除率の上乗せ要件は、「教育訓練費要件」と「女性活躍・子育て支援要件」の2つがあり、両方の要件を満たせば必須となる賃上げ要件と合わせて、全雇用者の給与等支給額の増加額について大・中堅企業では最大35%、中小企業では最大45%の税額控除が可能となっています。
 このうち女性活躍・子育て支援要件では税額控除率が一律で5%上乗せされますが、各企業規模で要件が異なります。中小企業向けではくるみん以上又はえるぼし二段階目以上、新設の中堅企業ではプラチナくるみん又はえるぼし三段階目以上、大企業ではプラチナくるみん又はプラチナえるぼしの認定を受けていることが必要です。
 くるみんは、策定した行動計画期間内における男性労働者の育休等取得率が10%以上であるなど、仕事と子育ての両立サポートや多様な労働条件・環境整備等に積極的に取り組む企業に対して厚労大臣が認定するもの。今年6月末現在で4,579件が認定を受けています。プラチナくるみんの認定は645件。
 えるぼしは、一般事業主行動計画の策定・届出を行った企業のうち、女性の活躍推進に関する取組の実施状況が優良である等の一定の要件を満たした場合厚労大臣が認定するもの。定められた5つの基準を全て満たせば三段階目、3〜4つを満たした場合は二段階目、1〜2つを満たした場合は一段階目のえるぼしが認定されますが、今年6月末現在で2,845件が認定を受けています。プラチナえるぼしは63件。