中小企業庁がこのほど公表した「2025年版中小企業白書・小規模企業白書(案)」では、労働生産性の向上等の課題を乗り越えるには、積極的な投資と付加価値向上を重視した経営への転換に取り組むことが必要だと唱えています。
円安・物価高の継続により高借入金依存度の傾向にあり、殆どの業種が深刻な人手不足で、春季労使交渉では約30年ぶりの賃上げ率達成も業績改善なき賃上げが増えるなど、中小企業が直面する状況は依然として厳しいものとなっています。
このような中、迅速な意思決定・組織柔軟性を活かした独自の付加価値創出を図るなど中小企業の「成長・発展」に一層期待するとともに、乗り越えるべき課題として、生産・投資コスト増や人手不足への対応、労働生産性の向上等を挙げています。
しかし、コストカット戦略は限界がきており、積極的な投資と付加価値向上を重視した経営への転換に向けて積極的に取り組むことが必要だと指摘。
激変する環境においては従来のやり方では現状維持も困難で、自社の現状を把握して適切な対策を打つ力が必要だと結論付け、成長・発展と課題解決の両方の実現のため、これまで以上に経営者の「経営力」の向上が重要だと強調しています。 |
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